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川島 & スワンモントリー アソシエイツ

วิเคราะห์สถานการณ์เครษฐกิจ สังคม และการเมืองเอเชียเป็นภาษาไทยด้วยมุมมองจากญี่ปุ่น สำหรับคนไทยโดยเฉพาะ

アベノミックスの今後 真の野党はヘッジファンド

アベノミックスは3本の矢で構成されている。第一の矢は日銀による大胆な金融緩和だが、それはある程度効果を上げた。一ドル80円程度だった為替のレートは100円付近にまで下落し、輸出産業の収益改善に大きく貢献した。それを受けて、日経平均株価14,000円前後を維持している。これは民主党政権末期の株価より70%も高い。

第一の矢はまずまずの成果を上げたが、金融緩和だけではそれ以上の力はないようだ。アベノミックスの第2の矢は財政出動、そして第3の矢は規制緩和である。

今回は第2の矢について述べる。安倍政権は発足直後に補正予算を組んだ。その目的として東日本大震災を受けて国土強靭化を謳ったが、謳い文句などどうでもよい。民主党時代に減らされていた土木・建築に関係する予算を大幅に増やし、選挙の時に協力してくれた地方の土建業者に報いただけだ。

これは自民党の本性とも言ってもよい行動である。なぜなら、これまでのブログを読んだ人なら分かると思うが、自民党は都市で生まれた富を地方に回すための政党だからである。選挙に勝って本性を露わにしただけだ。

参議院選挙にも勝った自民党は、この秋も大型補正を組んで選挙で応援してくれた人々にお金をばら撒こうとしている。もはや野党は敵ではない。しかし、敵がいなくなってしまったわけではない。野党に代わる手ごわい敵が出現した。それが長期金利である。

現在、日本は国と地方を合わせて1,000兆円にも上る借金を抱えている。そんな状況の中で、さらに国債を発行して大型補正を行うことは無謀である。お金を使っている時は楽しいが、借金を返す時には地獄の苦しみを味わうことになる。

ヘッジファンドのリーダーで、カリスマ的な影響力を持つジョージ・ソロス氏は自身を批評家だと言っている。批評家として無謀な行為にダメだしをしているだけだと言うのだ。日本政府が借金をして大盤振る舞いをしようとしても、ソロス氏のようなヘッジファンドが許してくれなくなる日が近づいている。

このような話はこれまでも言われ続けてきた。しかし、借金の増大による長期金利の暴騰は起こっていない。そのために国債の暴落シナリオは「オオカミ少年」のようなものだと思われてきた。しかし、だからと言って借金を無限に増やせるわけではない。人間はどこかで改心しなければならない。

だが、人間は弱い存在である。後で苦しくなると分かっていても、一度借金をして遊ぶことを覚えると、なかなか止めることはできない。この秋、自民党は人間がいかに弱くかつ愚かな存在であることを、世界に知らしめることになろう。

財政が持続可能でないことは明らかである。そのために、これまでブログで説明して来た“自民党と歩んだ日本と言うシステム”は大きく変わらざるを得ない。その変化はどのようなものになるか、そのことについては次回に述べたいと思う。