K & S Associates

川島 & スワンモントリー アソシエイツ

วิเคราะห์สถานการณ์เครษฐกิจ สังคม และการเมืองเอเชียเป็นภาษาไทยด้วยมุมมองจากญี่ปุ่น สำหรับคนไทยโดยเฉพาะ

日本語の記事

「中進国の罠」にはまったタイ

海外出張が重なったためにしばらくお休みを頂いていたが、その間にタイの政治は大きく動いた。11月中旬から始まったインラック首相の退陣を求めるデモと混乱、議会の解散と来年2月の総選挙、そして民主党による選挙のボイコット。情勢はめまぐるしく変化して…

中国の発展を見越した事業計画は見直しておいた方が賢明ですよ これまでの20年とは大きく変わる中国

現代の中国には選挙によって政権が交代するシステムがない。そして、共産党の独裁下で既得権を謳歌する人々が大きな政治力を持っている。これでは、いくら口で「改革」を叫んでも「改革」が進むことなどない。 それでは、今後、中国はどのような国になって行…

口では「改革」を言うものの・・・ 中国で「改革」が進まない理由

中国で第18期中央委員会第3回総会が開かれた。この総会は今後5年間の政治方針を決定するものだが、打ち出された方針は「改革」を声高に叫ぶものの、日本では多くの人が実効性を伴わないものと考えている。ウォール・ストリート・ジャーナルもほぼ似たような…

タクシンさん、これからも日本に滞在してはいかがですか?

今日の東京は快晴だ。日本の11月は秋真っ盛りで、気温は20度くらい。とても過ごしやすい。これから冬になるが、太平洋側にある東京は気温は下がるもののよく晴れた日が続いて過ごしやすい。曇ったり冷たい雨が降ったりのイギリスやドイツの冬とは大違いであ…

タクシン元首相が安倍総理と会食

タクシン元首相は10月26日、安倍首相と都内のホテルで昼食を取りながら会談した。報道によれば、元首相は安倍首相の経済政策を評価しており、両国の経済状況などについて意見を交換したとされる。 現在、安倍首相は円安誘導政策の成功、参議院選挙の勝利…

コメの買い取りは止めるべきだ

プリディヤトン元副首相兼財務相(元タイ中央銀行総裁)が、コメの買い取り制度による損失は4660億バーツに拡大する可能性があると見解を発表した。現在のタイの政府予算は2兆5千億バーツ程度だから、買い取り政策による損失は、実に国家予算の1/5に…

アメリカのデフォルト騒ぎが教えてくれること 日本の真似はしないように

アメリカ議会は国債の発行残高の上限を決めており、政府は上限以上に国債を発行することができない。現在、国債の発行残高がその上限に達してしまい、法律を改正しない限り、新たな国債が発行できない。 法律の改正が遅れているために、アメリカの行政機関の…

中国が変えるミャンマーの農業(2) ミャンマーの経済発展がタイ社会に与える影響

中国との関係を考える前に、ミャンマーの農業について概観しておきたい。FAOによるとミャンマーの人口は4,910万人(2013年)、農民人口は3,240万人、農民比率は66%にもなる。タイの1980年の農民比率は64%であったから、農民比率で見る時に、ミャンマーはタイの…

ダムと自然破壊

チャオプラヤ川の上流に建設予定の洪水防止ダム建設に反対運動が起きている。日本でも1990年代からダムに対する反対運動が激化したが、タイでも同様の現象が起こり始めたようだ。 これまでにも、ダムによって水没する村の住民が反対運動を展開することはあっ…

中国が変えるミャンマーの農業(1)

ミャンマーに行ってきた。バンコクから飛行機でマンダレーに飛び、東北地方を視察した。その昔、援蒋ルート(重慶の蒋介石政府に対して英国と米国が軍事物資を運んだ道路)と呼ばれた道を車で移動した。 東方地域はシャンと呼ばれ、シャン族が多く居住してい…

なぜオバマ大統領はシリアを攻撃したがるのか

先の記事で「延長も含めて最大で90日間、シリアを爆撃する」という案を米国議会が承認しそうだと書いたが、ここに来て情勢は大きく変化している。米国民の多くが戦争に反対しており、議会の承認が得られそうもないのだ。オバマ大統領は窮地に陥っている。 そ…

タマサート大学での制服廃止問題に思うこと 大学とエリート

弊衣破帽、これはぼろぼろの服と破れた帽子を意味する。戦前の日本において、旧制高校(現在の大学の教養課程)の学生はボロボロになった制服や制帽を好んで着用した。そのために、弊衣破帽は旧制高校生の代名詞にもなっている。彼らは、衣服に注意を払うな…

敵失で選ばれた東京  イスラムの蹉跌

東京が2020年夏のオリンピック開催地に選ばれた。そのニュースに日本は沸き返っている。安倍首相のスピーチが素晴らしかったからだなどと言った“ご気楽な勝因分析”が喜びの声と共に語られている。 しかし、冷静に考えれば、真の勝因は敵失にある。1年ほど前…

世界の警察官を止め始めたアメリカ アジアのことはアジアが決める時代へ

アジアの近代は西欧列強との戦いで始まった。タイも日本もその例外ではない。ラーマ4世の治世と日本の幕末は重なるが、両国にとって西欧が進出してくる中で独立を確保することは大きな政治課題であった。それから150年ほどが経過したが、いまでもアジアの安…

日本と同じ誤りを犯すな: コメの政府買い取り政策は愚策

タイ政府はコメの高値買い取り政策を始めた。それは農工間格差を是正する政策の一つであるが、その一方で、常に改革に反対する強い政治勢力を育成してしまう。 農業技術が発達した現在、食料は世界中で余り気味になっている。特にアジアでは人口増加率が低下…

オランダ型農業が強い秘密

オランダ型農業に関心が集まっている。それは国土が狭いにもかかわらず、オランダが農産物貿易で大幅な黒字を計上しているためだ。日本ではシンクタンクの職員などが大勢オランダを訪れて、その強さの秘密を探っている。 筆者はこの夏に家族とオランダに観光…

政治に飽きた始めたインラック首相

最近、インラック首相が度々国会を欠席して問題になっている。それは政治の停滞を招いている。タイでは、インラック首相が政治に飽きてしまったからだなどと噂されている。そんな噂を耳にするにつけて、権力者の親族、特に女性は政治に向いていないと思う。 …

外交上手なタイ 日本人のためのタイの歴史入門

今回のブログはタイの人々より日本人に読んで欲しい。 前々回述べたように、第二次世界大戦においてタイは日本と同盟を結んだのだが、タイは決して日本を信頼して同盟を組んだわけではない。そもそも、日本が掲げた「東亜解放」などと言うきれいごとを、その…

長期の影響を心配する必要はない 美しい海岸は必ず戻ってくる -サメット島原油流出事故-

タイのサメット島にPTTグローバルケミカルのパイプラインから流出した原油が押し寄せて大騒ぎになっている。サメット島はバンコクから近い人気のリゾートで、漏れだした原油は約5万リットルと報道されている。真っ黒い原油が砂浜を覆う映像はショッキングで…

日本とタイは同盟国だった 終戦の日に思うこと

1945年の8月15日、昭和天皇はラジオを通じて国民に対して、日本が戦争に負けたこと告げた。8月15日は終戦記念日と呼ばれ、今でも政府主催による戦没者追悼式典が行われている。 天皇は終戦の詔勅を音読したのだが、それは「堪えがたきを堪え、忍びがたきを忍…

農工間格差が生んだ田中角栄元首相とタクシン元首相

タクシン元首相は首都のインテリ層の間で評判が悪い。その一方で農村において圧倒的な支持を得ている。それは田中角栄元首相も同じだった。なぜ、都市と農村で評判が異なるのか。それは、経済発展が始まると、都市と農村で置かれた状況が全く異なってしまう…

タクシンは田中角栄に似ている

バンコクでタクシン元首相の恩赦に反対するデモが行われたことを、日本の新聞も写真付で大きく報道している。このような報道を耳にするにつけて、タクシン元首相は日本の田中角栄元首相によく似ていると思う。 田中は1972年から74年にかけて首相を務めた。田…

福祉は戦争より手強い 日本の財政は破綻する

ロスチャイルド家の基礎を作ったネイサン・ロスチャイルドは、ワーテルローの戦いに英国が勝ったことをいち早く知り、英国国債が値上がりする前に大量に買って大儲けしたと伝えられる。このような逸話からも分かるように、国債は戦費の調達と深く関連してい…

アベノミックスの今後 真の野党はヘッジファンド

アベノミックスは3本の矢で構成されている。第一の矢は日銀による大胆な金融緩和だが、それはある程度効果を上げた。一ドル80円程度だった為替のレートは100円付近にまで下落し、輸出産業の収益改善に大きく貢献した。それを受けて、日経平均株価も14,000円…

黒田日銀総裁の選択と経済学 インフレはコントロールできるのか

タイからリクエストがあったので、これからしばらく安倍政権の経済政策について書いてみたい。 昨年12月に成立した安倍政権はそれまでの政策を大きく変更した。安倍政権の経済政策は三つの柱によって構成されており、アベノミクスと呼ばれている。これはアベ…

農工間格差 アジア型経済発展の宿命

アジアの経済や政治を理解する上でキーポイントになる農業部門と工業部門の格差(農工間格差)について述べたい。このことは前回述べた日本の選挙制度が極めて不公平になっている理由を考える上で重要である。また、今後のタイの経済や政治を考える上でもキ…

自民党が大勝した理由  地方が決める日本の政治

タイの人もニュースで日本の与党が参議院選挙で勝利したことを知っていると思う。与党は衆議院と参議院の双方で過半数を獲得し、安倍内閣は野党に妥協することなく法案を成立させることが出来るようになった。 それを受けてマスコミは成長戦略を策定せよ、果…

日本が世界でも希な格差の少ない社会を作り上げた秘密  自民党、それは不思議な政党

タイの人々は日本の政治から学ぶところが多いと思う。それは長い間コメを作って来た関係で農村部に多くの人が住んでいたためだ。民主主義の本場であるイギリスの政治を学ぶよりも、日本の政治を研究する方がずっと参考になる。 7月21日に参議院選挙が行われ…

アジアの経済発展と農地(2) 中国の地方政府による土地ビジネス

都市郊外の農地が広がる地域の地価は安い。しかし、そんなところでも例えば地下鉄の駅でもできれば地価は一挙に跳ね上がる。駅の建設が予定されている周辺の農地を安く買っておいて、駅ができてから売れば大儲けできる。しかし、普通はそんなに上手く行かな…

アジアの経済発展と農地(1)

中国経済の今後を考えるためには、土地と経済の関係について理解する必要がある。このことは中国だけでなくタイの将来を考える上でも重要である。土地と経済の関係を考える上では、戦後の日本の経験が参考になるから、東京からの発信にぜひ耳を傾けて欲しい…