K & S Associates

川島 & スワンモントリー アソシエイツ

วิเคราะห์สถานการณ์เครษฐกิจ สังคม และการเมืองเอเชียเป็นภาษาไทยด้วยมุมมองจากญี่ปุ่น สำหรับคนไทยโดยเฉพาะ

福祉は戦争より手強い 日本の財政は破綻する

 ロスチャイルド家の基礎を作ったネイサン・ロスチャイルドは、ワーテルローの戦いに英国が勝ったことをいち早く知り、英国国債が値上がりする前に大量に買って大儲けしたと伝えられる。このような逸話からも分かるように、国債は戦費の調達と深く関連していた。

 現在、平和憲法を持つ日本が国債を大量に発行し続けている。日本の税収は47兆円である。それに対して支出は92兆円もある。その差を埋めるために国債を45兆円も発行している。

 支出の中で最も大きなものは社会福祉関連予算だ。年金と医療制度の維持のために約29兆円も使っている。それに続いて、借金の返済と利子の支払いのために22兆円、地方交付税が16兆円である。政策の遂行のために使える予算は25兆円でしかない。

 財政健全化のためには、福祉に手を付けなければならないことは明らかだろう。しかし、このことについては与党だけでなく野党も、そしてマスコミも声を上げることはない。

 ネットに押されて衰退が著しい新聞やテレビなどのメデイアは、福祉の受益者である高齢者を顧客にしている。そのために、福祉の切り捨てを言い出せない。それは、地方に住むお年寄りを主な支持基盤にしている自民党と同じだ。

 ただ、自民党の支持基盤には経団連に象徴される都市に住む社会的強者もいる。そのために、社会民主主義を標榜した民主党よりは福祉予算を切り易い。民主党はこのような財政状況にあるにもかかわらず、福祉を充実させようとして自滅した。

 財政の健全化を目指す上では、自民党の方がいくらかましだ。それでも地方の弱者を支持基盤にしている以上は限界がある。筆者は、福祉予算を切ることができずに日本は財際再建に失敗すると考えている。

 インラック政権はバラマキ政策を続けている。タイの人々もバラマキの味を覚えてしまったようだ。一度、味を覚えると政権が変わっても、バラマキを止めることは難しい。そのために、もう10年から20年もすれば、タイも日本と同じように財政赤字に悩むようになろう。

 20世紀の独裁者は戦争を起こして国家財政を破綻させたが、21世紀の民主主義は福祉によって国家財政を破綻させる。現在、国家財政にとって福祉は戦争より手強い敵になっている。